【永住権】 永住理由書 /書き方のコツは?
こんにちは。『クオーレ外国人ビザ相談窓口』の補助者です。
いつも永住許可申請のご依頼者様から「どう作成したらいいの?」聞かれる「永住理由書」
この永住理由書は永住許可申請の中で一番大事であるといっても過言ではありません。
実は私も永住権申請をしておりまして…
「技術・人文知識・国際業務(ぎじんこく)」の在留資格を持っている私は「職業の選択や転職を自由にしたいし、日本で安定して暮らしたい」という理由から永住許可申請をしました。
自分が該当する分野の仕事しかできないということと、転職をした時、入管へ都度所属機関変更届出をしなくてはならないという手間が生じるのでこの度はそのような手間や面倒な部分をなくせる「永住権」が欲しくて申請をしました。(自分の永住要件はモデルケースとして後日投稿します)
目次
永住理由書とは
永住理由書とは、永住許可申請をする際に必要な書類で「なぜ永住ビザを取得したいか?」という理由とともに永住許可申請に至った経緯、そして永住要件を満たしていることを丁寧にまとめた書類です。
外国人の方が永住許可を希望するのには様々な理由があると思います。「生涯日本に住み続けたい」、「職業の選択や転職を自由にしたい」、「ビザの更新手続きが不要」、「住宅ローンを組みたい」など…
このように永住許可申請をするにあたってその理由をしっかり伝えるためにはやはり「永住理由書」の作成が肝心です。
永住理由書の提出が必須な人
永住理由書ですが、以下の在留資格をお持ちの方は提出必須となりますのでご確認ください。
- 「定住者」
- 「就労」関係の在留資格
- 「家族滞在」
- 「高度人材」として申請を行う場合
永住理由書の提出が任意な人
以下の在留資格の申請者には「永住理由書」の提出を必須とはしておりません。
ただし、「永住権を強く希望している」もしくは「要件に難がある場合」は作成することをお勧めしております。
- 日本人の配偶者
- 永住者の配偶者
- 特別永住者の配偶者
- 日本人の実子(特別養子縁組を含む)
- 永住者の実子
- 特別永住者の実子
「永住理由」をしっかり述べることにより、アピールできるということから
当事務所ではすべての永住許可申請に対して「永住理由書」を添付して提出しております。
依頼主の方が既に作成された「永住理由書」の添削やワンポイントアドバイス、
または依頼主様の思いをじっくりヒアリングし、事実をもとに一から「作成サービス」も行っておりますので
永住理由書作成で困ったときはお気軽にご相談くださいませ。
永住理由書には何を書けばいいの?
- 来日してから今日に至るまでの経緯
- 現在の就労・仕事状況
- プライベート&生活状況
- 永住権を取得したい理由・今後について
来日してから今日に至るまでの経緯
永住許可申請をする方であれば、日本人の配偶者等の方でない限り、日本に来て5年から10年以上は経っていると思います。その日本生活では留学・就職・結婚・出産など…様々な出来事があったと思います。
まず、永住理由書には「来日してから今日に至るまでの経緯や出来事」を「時系列」に作成することが大切です。「どこで生まれて、どうして日本に来て、日本ではどのようなことをしてきたのか」を簡潔にまとめてみましょう。大学や会社に通われている方は母国の最終学歴から日本での学歴そして就職先など…履歴書のような形式でもいいかもしれないですね。
そして書く内容には必ず「整合性=物事や言動に矛盾がなく、整っていることを意味する」が取れていなければなりません。なぜなら、入国管理局はこれまでの申請した内容との整合性をチェックしているそうです。ここでいう「整合性」というのは書いた内容が「事実」であること、そして以前入国管理局に出した書類と同じ内容であることを意味します。
現在の就労・仕事状況
永住要件の1つに「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」とあります。要は、「お仕事」や「年収または貯金」などが安定していることをアピールする内容になるかと思います。
「どの会社でどのような仕事をどのくらいやってきたのか」を具体的に書きましょう。
例えば、「2015年4月より、○○会社で社内のシステムを開発&管理するチームの事務職として働いております」など…そして仕事の「やりがい」や将来どのように貢献していきたいかなどを書くのもおすすめです。
あとは、年収のことも欠かさずに書きましょう。許可の目安になる年収額は公表されておりませんが、独身の場合は「300万が目安」と言われております。世帯持ちの方であれば家族の人数によって許可の目安となる年収額は変動します。年収額が多少少なくても「貯蓄」がしっかりあれば年収額のマイナス部分を補えたりする場合もあります。
プライベート&生活状況
プライベートでの話も内容がしっかりしていれば、1つの素材として書くことができます。
例えば…
「趣味であるバイクを購入して日本の各地を旅行している」
⇒バイクをマイカーローンで購入して毎月支払いができていること、そしてそのバイクで日本各地の観光名所めぐりをしているなどをアピール
「休日はコミュニティセンターで中国語を教えている」
⇒ただ、単に教えているではなく、エピソードなども交えてもいいかもしれません。こういった内容では日本への貢献度をアピールしてみましょう。
永住権を取得したい理由・今後について
一番重要な項目です。
皆さん、この部分が一番定型化していてだいたい同じような内容になってしまっていると思います。
永住許可申請には個々「必ず」何かしらの理由があると思います。「なぜ、日本の永住権が取得したいのか」をしっかり書きましょう。
「生活の基盤は日本にあること」や「これからの日本への貢献」などももちろんいいのですが、自分だけの「独自な理由」を立てて率直に述べるのも効果的だと思います。
永住理由書を書く際の注意点
- 日本語で「丁寧」に。母国語で作成しても構いませんが、翻訳が必要です。
- 永住理由は「嘘」ではなく、事実をもとに「素直」に書くのが良いです。
- 回りくどい表現よりも「簡潔で分かりやすく」。
- 量はA4「1枚~3枚」くらいにしましょう。
長いからいいというわけではありません。「読まれる」永住理由書の作成が大事です。
入国管理局はとても厳しくチェックすると思いますが、永住理由書を読む審査官の方も「人の子」ですから、自分の思いを素直にアピールしてみましょう。
まとめ
「永住理由書」の作成。思ったより簡単ではないことはご存じだと思います。
書きたいことがたくさんありすぎてなかなかまとめられない方もいらっしゃれば、書くことが少なくて内容が薄いのではないかと心配される方など…
永住理由書は「整合性」と「真剣さ」が求められる書類だと思います。
自分で作成することが難しいと思う場合は、行政書士にお任せください。
当事務所ではご依頼者様の状況を的確にヒアリングし、その内容をもとに丁寧に作成していきます。
もちろん一度ご自身で作成された理由書の添削なども可能です。お気軽にお問合わせください。